他団体の活動紹介

認定NPO法人地域精神保健福祉機構【コンボ】

コンボの理念

認定NPO法人地域精神保健福祉機構(通称:コンボ)は、2007年に設立された団体で、「精神障害をもつ人たちが主体的に生きていくことができる社会のしくみをつくりたい」を目的として、様々な活動を展開してきました。コンボの活動の根幹にあるのは、一人ひとりの人権を尊重し、誰もが主体的に地域で生活する権利を有しているという、信念です。

精神科医療の見える化システムの仕組み

今回ご紹介するのは、「精神科医療の見える化システム」で、「よい精神科医療をどこでも受けられるようにしたい」を目的としています。あらゆる情報を見える化することで、精神科医療が標準化・均てん化し、全国どこでも一定水準以上の精神科医療を受けられるようになることを目指しています。質の良い精神科医療を受ける権利を保障することにつながることも期待されます。このシステム(ウェブサイト)には、自分に合う精神科医療に早くたどり着いてほしいという願いも込められています。
このサイトは各地の精神科医療機関に関して、待ち時間やアメニティはどうか、治療に関する説明はきちんとなされているか、医師とのコミュニケーションはどうかなど、24にもわたる評価項目について、当法人の賛助・無料会員から寄せられた情報を掲載しています。
サイトを利用する方は自分の知りたい医療機関の情報を、検索機能を使って閲覧することができます。情報がある医療機関には総合評価が星で示されていますが、当法人の賛助会員の方は、さらに細かい評価項目を閲覧することができ、自分が求めている内容(例:話をしっかり聴いてほしい)の項目をチェックすることで、自分に合った医療を主体的に選ぶことの助けになります。

精神科医療の見える化システムの課題

この活動によって、どのような成果があるかは残念ながらまだ不透明なところがあります。現状ではサイトの情報の信頼性を高めるために、当法人の賛助・無料会員からの情報をもとに構成されています。そのため、全国の精神科医療機関をすべて網羅できているわけではありません。
また、実際にこのサイトを利用している方々からの声に耳を傾ける必要があります。透明化された情報を増やしていくことも大切ですが、自分の求めている精神科医療につながることに本当に役に立っているのか、このシステムの本来の目的を振り返ることを継続的に行なっていきたいと思っています。

〈原稿提供:久永 文恵〉

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現在、当センターの活動には、当事者、家族、看護師、PSW、OT、医師、弁護士、教員、 学識経験者、マスコミ関係者等の様々な立場の方が、世代を超えて参加しています。当センターは精神科病院に入院中の方々への個別相談や精神科病院への訪問活動、精神医療及び精神保健福祉分野への政策提言活動等を行っています。

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